ストリートからモード。セレブリティにも愛される、クロムハーツというブランドについて

■ストリートから、ハイブランド、そしてモードへ

クロムハーツは、リチャードスタークが革のセラーを行っていた際に、設立メンバーと共に、バイクのシートやバッグなどのカスタムパーツをオリジナルデザインで作っていたことからスタートしたブランドです。
リチャード自身、ハーレーダビットソンのような大型のアメリカンバイクをこよなく愛し、そのストリート感溢れるバイカースタイルを現在のクロムハーツシルバーアクセサリーや、レザーアイテムなどに色濃く受け継がれています。
長年培った技術や、デザイン性の高さから、シルバーアクセサリーブランドとしては異例ともいうべき、コレクションブランドとのコラボレーションを精力的に行い、現在では多くのセレブリティに愛される、ハイブランドへと進化していったのです。

日本ではまだまだストリートのイメージの強いブランドですが、現在ではその世界観がモードと組み合わされることで、より高みを目指すラグジュアリーなジュエリーブランドへと進化したのです。

■セレブリティに愛され、コレクションブランドとのコラボレーション

シャネル・フェンディなどで デザイナーを務めるカール・ラガーフェルドは、世界的なセレブリティの中でも特に、クロムハーツ愛好家として有名です。
クロムハーツのリングは全て持っているよ」と自負する程の、自他共に認めるクロムハーツフリーク。
洗練された美しさを極めた、モードなコーディネートに合わせ、いくつものクロムハーツを身につけている様はまさに王者の貫禄と言えましょう。

コレクションブランドのデザイナーらには、クロムハーツの愛好者が多く、フィリップリムもその一人。
ブランドとしては、コラボレーションにも積極的で、ムートンブーツのUGG(アグ)や、バイカー御用達ブランドWESCO(ウエスコ)などのシューズコレクション。
最近では、Rick Owens(リックオウエンス)や、Gareth Pugh(ガレス・ピュー)とのコラボレーションも有名です。
クロムハーツは着実にそのブランド価値を上げ、ストリートから、ラグジュアリーなモードブランドへと進化し続けています。

■デザインの変革 ロックから、パンクへ■

リチャードはインタビュー記事の中で、「クロムハーツの一番のファンは?」との問いに、「それは娘だね」と答えています。
現在、クロムハーツでヘッドデザイナーを務める長女、ジェシー・ジョー・スタークです。
まだ若い、20代前半の彼女ですが、10代のうちにアメリカのシューズブランド、VANSとコラボレーションを果たし、すでにいくつものヒット商品を手がけています。

■PETE PUNKシリーズ ジェシーの愛するPUNKとは?

ジェシーの手がけた初のフルコレクションシリーズに、PETE PUNKというものがあります。
彼女は、元SEX PISTOLS(セックスピストルズ)のスティーブ・ジョーンズとの対談の時に、自らの音楽的背景について語っています。
特に、CLASH(クラッシュ)、RANCID(ランシド)、MISFITS(ミスフィッツ)を上げ、最後に「そして、あなたもよ」、とスティーブジョーンズを挙げています。
ジェシー・ジョー・スタークを形成する上で、PUNKという音楽が大きく影響されていることを示唆し、それらは彼女の手がけたシリーズに大きく現れています。

従来のクロムハーツといえば重厚で無骨なハードロック路線のデザインが多いものの、ジェシーが手がけたラインは、パンキッシュなアイテムが多く、かつ女性的な繊細さを兼ね備えています。
無骨なROCKスタイルだけではなく、PUNKを取り込み、女性的な繊細さや、スタイリッシュさをプラスすることで新たなる変革を遂げたのです。

■進化し続けるブランド、クロムハーツ

現在の日本においても、未だ根強い人気を誇るクロムハーツ。
多くの有名人、芸能人、ミュージシャン、アーティスト、セレブリティらに支持され、ますますその人気は高まっていくことでしょう。

レザーのバイク用品から始まったブランドも、今ではシルバーアクセサリーだけはなく、アパレルや、家具など、ライフスタイルにまで密接に関係してくるアイテムもリリースしています。

名実ともに、設立から30年足らずで、シルバーアクセサリー界の頂点に君臨したのです。

進化し続けるブランド、クロムハーツとして

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